インド系インターナショナルスクール、ちょっと興味があるなぁ。でもどんなところなんだろう…
この記事では、インド系インターナショナルスクールに興味を持った方がよく抱く疑問にお答えします。
実際に通わせてみると、びっくりすることもたくさんあります。
インドは日本と文化も習慣も違うので、当然ですが。
そんな、実際に通わせてみないとわからないビックリ体験とともに、実際のインド系インターナショナルスクールの幼稚園の様子をお伝えします。
ちなみに、我が子が通っていたのはIndia International School in Japan (IISJ)ですので、ここの話はIISJだという前提で読んでいただければと思います。
入園のときに試験はあるの?
入園を考えた時に1番気になる問題はこれですね。
結論から言うと、幼稚園は入園時にテストはありません。
我が長男くんは年少さんの年から入りましたが、当時の英語力はゼロ。
知ってるのは「おっけー」だけでした。
1年生に上がるころにそれなりに英語力がついていればいいや、と思っていたので、あえておうちで英語を教えてはいませんでした。
むしろ、インターに入る前はひらがななどを教えていました。
それで特に困ることはなかったのですが、しいていてば、最初に「おしっこ」と「うんち」くらいは教えてあげればよかったかなーと思ったことはありました。
ちなみに、小学校から入学しようとすると英語力を問われるので、小学校もインドインターで、と考えているのであれば、遅くとも年長さんの時から(できれば年中くらいに)入れると良いと思います。
何歳から入れるの?
オムツがとれていれば2歳半から入れます。
実際に幼稚園クラスにいる子供たちの年齢はバラバラで、2歳半〜7歳までいます。
7歳は本来1年生の年ですよね。
なぜ7歳の子もいるかというと、日本人の場合、インターナショナルスクールなどに通っていない子はだいたい英語力が足りないため、1年生から入学しようとしても断られてしまいます。
そういう子は1年間幼稚園で英語力を鍛えてから、1年遅れで1年生に上がります。
小学校から留年⁉️ と、ショックを受けてしまう親御さんもいるかもしれませんが、1年生は日本とは比べ物にならないくらい、勉強がハードです。
ですので、英語力が足りないのに1年生に上がるのは、子供もキツイし、自信をなくしてしまい、かえって良い結果をもたらさない、というのが先生方の意見なのだと思います。
実際1年生の子供たちをみると、勉強が本当に大変そうなので、「そうだよなぁ…」と思います。
日本人はどのくらいいるの?
幼稚園クラスは、年によって2クラスだったり3クラスだったりします。
3クラスの場合は、1クラスが小さい子や英語が初めての子を集めたクラスで、残り2クラスは年中以上の子がいるクラスです。
2クラスしかない場合は、年齢やレベルで分けることなく、それぞれのクラスにいろんな年齢、いろんな英語レベルの子がいました。
長男くんが在籍していた時は、1クラスは20〜30人で、日本人はだいたい5〜6人。
だいたい2〜3割といったところです。
2021年ごろから近隣のインターに移る日本人が増え、現在はもう少し日本人の割合は低いかもしれないです。
【タイムスケジュール付きで紹介】どんなスケジュールで毎日生活しているの?
なかなか謎に包まれたインドインターの生活。
日本の幼稚園のように親切にいろんな情報をくれるわけではないので、実際に子供を通わせていても、どんな生活をしているのかなかなか把握できなかったりします。
こちらが以前、教室に貼ってあったタイムスケジュールです。
コロナの影響で、2020年4月からはオンライン授業、2020年8月末からはオンラインと対面授業を並行してやっていて、時間も9:40~14:40と少し短縮されています。
その関係もあり、少しスケジュールは違うようですが、学習内容はそれほど変わってないと思います。
ちなみにコロナ渦の登園は、登園時の体温チェックと手の消毒、マスク着用必須!
と聞くと、感染対策が十分にされていそうですが、子供たちの情報だと、先生がマスクちゃんとしてないこともあるそうで、感染対策に対する実態はどうなのかというところは疑問です。
どんなことが身につくの?
幼稚園では、主に算数と英語をやります。
とにかくこの2科目の基礎を徹底的にやる、という感じです。
それぞれどんなことをやるのか紹介します。
【算数】掛け算の基礎まで
幼稚園でも年少から成績表が配られました。
そこには、幼稚園でやることがずらーっと書かれていました。
それがこちら。
下に行けば行くほど難しくなっていきますが、
✅ 9000までの数
✅ 掛け算、割り算
本当に幼稚園!?
と思うような内容も…
先生は「これ全部やるよー」って言ってるけど、実際は、さわりだけしかやらないものもあります。
がんばって取り組んでいて、ほぼ全員できるようになるだろうものは、
✅ 100までの数
✅ 足し算、引き算
✅ 奇数偶数
✅ skip counting
あたりです。
skip countingとは、2, 4, 6, 8…と2飛びで数えたり、3, 6, 9, 12と3飛びで数えたりというものです。
これは掛け算の基礎になるんでしょうね。
年長さんでは実際に掛け算もやりました。
一瞬、ん??となりますよね、笑。
2×1=2、それに+2すると、2×2の答えになる。
その答えに+2すると2×3の答えになる。
その答えに+2すると…
という計算方法みたいです。
10の段までやっていました。
【英語】基本はフォニックス
キンダーは小学校に上がる前の基礎を作るところ。
英語はとにかくフォニックスを叩き込まれます。
インドの子たちも英語が母語ではないので、幼稚園でしっかり英語を身につけておかないと、小学校以降の勉強についていけなくなるのです。
年少からみっちりフォニックスをやり、小学校に上がる前までには簡単な文章が読めるくらいには持っていきます。
ゆっくりな子でもCat, Dog, Hatなどの3文字から成る語は読めるようになっているかな、と思います。
年長の時はSpectrum Phonics, Grade 1という、1年生用のこちらのワークブックを終わらせていました。
それだけキンダーで頑張っていても、1年生になると板書の速さについていけなかったり、たくさんの語のスペルを覚えなくてはいけなかったりするので、子供たちはみんな本当に頑張っています。
入園してこんなことに驚いた!
学校の中はスパイスの匂いがしたり、一歩校舎に入ると、日本とは思えない雰囲気があります。
日本の常識なんて通用しないし、本当に外国にいるかのような、不思議な空間。
もちろん学校も日本の常識では回っていないので、日本人ママたちはことあるごとに驚くわけです。
ここには書ききれないほどありますが、その中でもトップのものをご紹介します。
連絡事項の伝え方が衝撃!
日本の幼稚園や保育園は、定期的にお手紙を配ってくれたり、必要な時は電話をくれたりしますよね。
そんな手厚いサポートがないことはもちろんなんですが、とにかく重要な連絡事項が直前まで来ない!
「週末の運動会の連絡まだこないんですが」と担任の先生に聞くと、「金曜日にお知らせするから」と前日に運動会の開始時間を知らされたりということもありました。
そして前日お迎えに行くと、階段で子供を待つ親御さんたちに向かって「明日は○時に集合ねー」と叫ぶ、笑。
お知らせ方法はそれだけ。バスで通う子たちの親へのお知らせはなしなのか…
何かのお知らせがお弁当の蓋に小さく折られたメモでくっついていたこともありました。
そして、うちの子にはついてないことも2度ほどありました、笑。
いつも連絡事項はお迎えの階段で叫ぶか、お弁当箱に貼り付けられたメモ。
こまめに連絡をしてくれる学校ではないので、日頃からママ友と繋がって情報交換することが大事だな、と思います。
あとは、先生とfacebookで繋がって、直接連絡を取る、ということも多々ありました。
スカートで運動会⁉️
「水曜日は毎週ジムの時間があります」と言われるも、Tシャツは購入したけど、下は…私服のズボンでいいのかな。
「いえ、制服を着てきてください。ジムも下は制服でします」と。
え⁉️だって、男子はスラックス、女子はスカートですけど…❓
体育の授業を制服で受けるなんて、ちょっと日本人の常識では考えられないですょね…
でも、やるんです❗️
ジャージを購入できるのは3年生から。小2までは、制服で体育の授業をします。
運動会は❓まさか…⁉️
そう、ジムTシャツに制服でした、笑。女子はスカートですよ💦
「大丈夫、かわいらしいようなことしかしないから」と先生。
確かに日本の運動会のクオリティーを知っていると、かなり物足りないものでしたが、それでもスカートで運動会ってちょっと衝撃でした。
先生はママ友
日本だと学校の先生になるためにはライセンスが必要ですが、インターはそんなことはありません。
インドインターの先生をやっている人の多くは、自分の子供も学校に通わせているママたちで、結構衝撃を受けました。
日本で一定数のインド人の先生を確保するなんて難しいので、考えてみればそりゃそうか、と思うけど、
「あの子のママが先生になった」
「今度はあの子のママが…」
となると、先生の質、大丈夫か?と心配になったりしますね…
インドのママたちと付き合ってみると、しっかりとした教育を受けられた方が多くて、大学院まで出ている人も珍しくなかったりします。
ママ友の世代は、みな親がアレンジしたお見合い婚なので、日本に駐在に来るような男性のパートナーとなる女性は、それなりの方が選ばれるんでしょうね。
ライセンスを持った先生もいらっしゃるようですが、インドのライセンスでしょうし、どんなものかわかりません。
実際通ってみた感じだと、とてもいい先生もいれば、子供が萎縮してしまうほど怖い先生もいたり、本当にさまざまでした。
中には永住権を持っている方もいらっしゃいますが、駐在で来ているご家族のママとなると、数年後にはお国に戻る方も多いし、先生の入れ替えは激しいです。
その分先生方が教歴を積む、ということも難しいことが多いです。
なので、先生の当たり外れが大きい、教歴が浅い先生も多い、というところです。
どうしても学校の規模が大きくなると、先生の質を揃えるのも難しくなります。
長男くんは小学校から別の小さなインターに転校しましたが、そこは校長先生の教育に対する思いが強く、常に現場で教える先生がたへの目も行き届いているし、校長先生の教育理念がしっかり先生方へ反映されている気がします。
小さなインターは名前は知られてはいないものの、先生方の熱意が高かったり、学校全体として頑張っていたり、少人数制で手厚い、というメリットはあるかなーと思います。
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