ときどきメディアにも取り上げられるインド系インターナショナルスクール(通称:インドインター)。
でも実際に通わせている人の話を聞ける場所ってほとんどないですよね。
ここでは、実際に子供をインドインターに通わせてみたリアルな情報とともに、インドインターについて解説します。
この記事は、以下のような疑問にお答えしていきます。
- インドインターってなに?
- 日本人はどのくらい通ってるの?
- 学費は高いの?
- 日本の学校と何が違うの?
- 普段はどんな学校生活を送っているの?
私は2018年4月に、3歳2ヶ月で子供をインド系インターナショナルスクールに入れました。
日本の幼稚園とは全然違うので、入園させてからびっくりすることもたくさんありました。
ここでは、今のリアルな情報も交えながら、こんなことを紹介していきます。
インドインターとは?

日本にもインターナショナルスクールが増えてきています。
その中でもインド系インターナショナルスクールとは、基本的にインド人が通う学校です。
日本に来ているインドの子供たちが、母国に帰っても一貫した教育が受けられるように、カリキュラムはインドのもの(CBSE)を使用しています。
今、日本にあるインドインターで主な学校は2つ。
日本にある主なインド系インターナショナルスクール
- India International School in Japan (IISJ)
Tokyo Campus
Yokohama Campus - Global India International School (GIIS)
IISJは東京(江東区)と横浜に、GIISは東京(葛西)にあります。
息子が通っていたのはIISJなので、実体験に基づく話は IISJだと思って読んでいただければと思います。
学費は?

主なインド系インターの学費(2025年現在)
- IISJ:
幼稚園, Grade 1~9: 60万円/年
Grade 10 ~ 12: 120万円/年
※ 横浜キャンパスはGrade11(70万/年)まで。 - GIIS (CBSEカリキュラムの場合)
幼稚園: 約110万円/年
Grade 1 ~ 12: 約120万円〜1163万円/年
※ GIISはbuilding fee込みの値段
IISJは東京校と横浜校で多少値段が変わることがあるのと、GIISはインドのカリキュラム(CBSE)の他にIBも採用しており、料金体系が異なっております。詳しくは各学校のHPでご確認ください。

学費は他のインターに比べるとかなり安いと思います。
学費の他に、バスを使いたい場合はバス代がかかります。
もっと学費について知りたい方は【裏技あり】学費はいくら?インド系インターナショナルスクールもご参照ください。
インターナショナルスクールに安く通う方法も紹介しています。
日本人の割合は?


インドインターに通わせるからには、インド人と仲良くなってもらいたい!というのが親心。なので、入学を検討している人は、あまり日本人多くない方がいいなー、と思うと思います。



息子がIISJの幼稚園に通っていた時は、1クラス約30人のうち、日本人は6人くらいでした。
日本人の割合は、年度によって本当に異なります。幼稚園が一番高く、学年が上がるごとに日本人が抜けていき、インドの子の割合が多くなっていきます。
インドの子供たちは、家庭の事情で急に帰国が決まったり、途中で新しく入学してくる子も多いので、人数の変動が激しかったです。
せっかく仲良くなった子が帰国してしまった、というのもよくありました。うちの子も仲良しの子が帰国してしまって、しばらく「スクール行きたくない…」という時期がありました。
【インドインターのカリキュラム】日本の学校との違いは?


飛び級



教育システム上の大きな違いは、飛び級制度があることです。
年齢に関係なく、できる子は上に上がるし、できない子は下の学年で学びます。
これは個人の進捗に合わせて勉強できるので、とてもいい制度だと思っています。
ただ、よっぽどできる子は別として、先生たちはあまり飛び級を推奨していないようです。
一番多いのは、幼稚園を1年早く切り上げて1年生に上げるということ。うちも検討していたのですが、先生からはこんな風にアドバイスもらいました。
「この時期の1年は大きい。発達上、どうしてもできないことがでてきて、その時に自信をなくしてしまうよりは、正規の年齢で1年生になって、みんなよりできて自信がつけられる方がよいと思います」
確かにそれも正論ですね。
とはいえ、インドの子たちは通常4月時点で5歳半くらいなら、1年生にあがります。
最終的には親の判断になりますが、日本人でも5歳半になっていて、勉強についていけそうであれば、1年生にあげることもありました。
カリキュラム
幼稚園



日本とは違って、幼稚園でもかなり本格的にお勉強モード。主に算数と英語を学びます。
アートや工作などはほとんどなし。月に2つくらい持って帰ってくるかな、といった感じです。
息子は、年少で自分の名前は英語で書けるようになり、年中で”cap” “mat”など3文字で構成されている単語が読めるようになっています。
年長さんになると、1年生になるために終わらせなくてはいけないワークブックというのがあって、毎日取り組みます。
遊びの時間はお昼の前に少しあるだけ。
体育は週に1回、音楽も週に1回あるようです。
お母さんたちも幼稚園の頃から家でしっかり勉強させます。
先日の学校行事では、校長先生がこんなことをおっしゃっていました。
「子供たちにとって、歌や遊びを通して学ぶことはたくさんあります。プリントをやったり勉強したりする以外にも、この時期の子供には大切なことがたくさんあるということを、ご理解ください。」
きっと、インドの保護者の方々から、もっと勉強させてくれ、という問い合わせがたくさんきているんだな、と思わせるスピーチでした。
日本のママたちからしたら、インドインター勉強ばっかりだな…と思うのですが。意識が全然違いますね。
小学校低学年



小学校1年生で習うのは、主に英語、算数、理科、社会。それに加えて、インドの子たちがヒンズー語を習っている時に、日本人は英語など別のことを習っているようです。
小学生は、インドの教科書を使ってインドのカリキュラムにしたがって勉強しているので、日本で習う内容とはかなり異なる科目もあります。
例えば社会では、インドの休日やお祭りの名前を覚えたり。算数でお金の数え方などを学ぶところでも、もちろんルピーだし、日本人の子供にとっては「これいつ使うんだ…」ということも勉強します。
そして、小学生になってからの大きな壁はテストです。
日本の小学校とは比べ物にならないくらい、1年生からテストが重要視されます。テスト期間は、1日2つテストを受けたら帰宅します。
家でしっかりテスト勉強してね、ということです。
1年生に上がると、ママたちは家でプリントを作って練習させたり、テスト対策に大忙しです。
【普段はどんな生活しているの?】タイムスケジュール付きで紹介


なかなか謎に包まれたインドインターの生活。
日本の幼稚園のように、親切にいろんな情報をくれるわけではないので、通わせていても、どんな生活をしているのかなかなか把握できなかったりします。
2020年の幼稚園の時間割になります。


Story timeは読み聞かせの時間だと思うのですが、30分もあるので他のこともしているのかもしれないです。
13:30~14:20は、2つのグループに分けてやっているのかもしれないです。Arts and crafts は製作ですね。
Rhymesはよくわかりません。あくまで予想ですが、
at ➡️ cat, fat, sat, mat
ap ➡️ cap, lap, map, nap
みたいなことをやっているのかもしれません。



連絡帳もないし、お手紙も特別な持ち物がない限りはないので、通わせていても学校の様子がほとんどわかりません…
唯一、金曜日に1週間のプリントを持って帰ってくるので、それで「今週はこんなことやったんだ!」と把握できます。
毎週15枚くらいプリントを持って帰ってくるので、毎日の宿題(1枚)に加え、学校では1日2枚くらいプリントをやってるようです。
以上がインドインターについてでした。
インドインターへの入学を検討している方は、実際に学校見学に行って見てみるのが良いと思います。学校に直接連絡すると、見学させてくれます。日本離れしている雰囲気を感じられると思います。